お着物バッグを制作しています。
でも、ただのお着物用のバッグではありませんよ。
重～いレンズのついた一眼レフカメラと、お財布や手帳、眼鏡や携帯など必要な荷物もしっかり入る、特別なお着物用のバッグです。

着物に似合う、蓋があって雨が降っても大丈夫なデザインが希望！　でも、シャッターチャンスは逃したくないから、すぐカメラが出せるバッグ。
深さを浅くして、蓋がマグネットで開閉できるようにしたら便利かしら？
色は、できればモノトーンのグラデーションでロックな感じのバッグにしたくて、、、（えええええー！）

まず、深さを浅くして、その荷物を全部入れるということは、
ツールボックスみたいな細長い形状になるという事がわかりました。（これは布製ツールボックス。荷物が全部入っています。）

デザインは、お着物と言えばやはり利休バッグですよね。その雰囲気でお着物用カメラバッグを作れないかというところからスタート。
細長いツールボックス型で利休バッグというデザインをいくつか考えてみました。

カメラがかなり重いので、バッグまで重いと辛い。というお話も。
革は丈夫だけれど、しっかりした布に芯を入れて作るのはどうかしら？
と、同時に布にレーザープリントをしてくれる所を探します。モノトーンのグラデーションですからね。

そして、試作を作ってテストしていただくと、、、カメラが、予想以上に重かった〜　バッグが重さに耐えきれず型崩れを起してしまいました。
カメラが強者すぎるので、今後の試作はカメラではなく、鉄アレイを入れてテストする事にしましたよ〜
そして、せっかくですが布はやめて、革でしっかり作る事に決定。デザインも頑丈さを重視して見直しです。

バッグの重さは、丈夫さに比例するのです。

あなたがもし、革を探すなら、浅草で年に2回開催される展示会「東京レザーフェア」がおすすめです。
革屋さんをメインにバッグや靴関係のいろいろな素材が、全国から集まり、ありとあらゆる革を見て、さわって、相談しながら探すことが出来る最高の場所。そして、入場無料で誰でも入れるんですよ。私の書いたレポートはこちら→

探すのは、モノトーンのグラデーションでロックな着物バッグの革。

しかも、ツールボックス型。なかなか普通にはないサイズ。

いろいろな革屋さんがありましたが、

なんと、
レザーフェアで出会った「馬革」専門のタンナーさんが、オリジナルで希望のグラデーションを染めて、革を作ってくださることになったのです。　夢みたい〜☆

馬革で有名なのは硬くてハリのあるコードバン（馬のお尻の革）ですけれど、ホースレザー（馬全体の革）は、キメ細やかで美しい表面と、しなやかでスムーズな質感が特徴の革。軽くてなじみやすく強いのでインテリア、レザーウェア、バッグや革小物に使用されているんですよ。今度どこかで馬革をみかけたら、牛革とは違うしなやかさをぜひ体感してみてくださいね♪
お着物のバッグとしても軽くて上品、カメラバッグとして丈夫、という条件にぴったりの革でした。

夢が覚めないうちに、さっそく図案を用意してくださったのは、このバッグをご依頼くださっている方。ご自分のイメージをすぐ図案に出来るなんて素敵ですよね～

色見本も用意して、

依頼しました。今はオリジナルレザーの仕上がりを待っています。
どんな革があがってくるかドキドキですよ〜♪