これは、がま札（がま口小銭入れ付き札入れ）の革のパーツです。
これに、たくさんの裏地と芯地のパーツを組み合わせて、初めて口金の付いたお財布を制作してみました！

私はこれを「ガンプラ財布」と呼ぶようになりました。なぜなら、「このお財布、ガンプラ（ガンダムのプラモデル）みたい。組み立ててみるまで、どこがどうなってのいるかさっぱりわからない。」と言ったのは私の先輩なんですけど、本当にその通りなんですもの。

どうなってるか、さっぱりわからない。

どういう順番で縫ったらいいのか、さっぱりわからない。

もっと言うと、何がわからないかが、わからない。

皆さんのお仕事でもそんな時って、きっとありますよね。
そういう時ってどうされますか？

お財布の場合どうするかと言うと、まず紙で作ってみます。
頭でどんなに考えてもわからないけど、作ってみると、
「あー　ここがわからないんだ・・・」って、解決すべき場所がはっきり見えてくるんです。

そうやって、ひとつ、ひとつ「わからない」を解決して、完成したガンプラ財布の横顔がこちら。

がま口小銭入れの裏側には、縦のクレジットポケットが８つと、（あれ？ガンダムじゃなくてカネゴンだった？）

横から入れるポケットを３つを作って、かぶせで留めるようにしました。

特にずれないように作らねばならぬ、クレジットのポケット(^_^;)
念には念を入れて作りますよ〜

札入れは２つのお部屋にしました。

がま口は、女性が使う事が多いお財布なので、ポケットは多い方が良いですものね〜♪

がま口を開けたところ。
今回の裏地は珊瑚ピンクを選びました。ネイビーにオレンジという配色を、ガンプラと命名した先輩が作られいて、とても素敵だったんですけど、

いろんな配色をしてみるのも勉強だと思って、珊瑚にしました。
これは口金をはめる前の段階です。

完成はこちら♪
今回、作る時にあんなに迷ったにもかかわらず、ミシン目には心の迷いが全く現れていませんよ。

きれいに縫えました！
と思ったら、失敗と反省は驚くところでやってくる。

でも、それで良かったです。失敗って、実は二度とそれをしなくなるというすごい先生なんですよね。
反対に、たまたま失敗しないで（わかってて失敗しないのではなく）、なんとなくうまく出来たのって、結局作ってもあまり身になってないんですよ。　私の場合ですけど。
それで、勉強で作った物に限っては、うまく出来るのが良いばかりじゃあないって最近しみじみ思うんです。
うまく行かない事に価値があるなんて、以前の私だったら気がつかなかった事ですけど、大人になるって思ってもみなかった事が見えて来て、本当に人生って面白いなぁって感じます。

結局、最後はこのように端正な顔で仕上がって、ガンプラ財布と失敗と師匠にしっかり勉強させていただいた、平成最後の素敵な夏でした。ありがとうございました。

この調子で、次のお財布はクラッチバッグみたいに大きい口金のついたお財布に挑戦しますよ。

え、失敗がどこかわからない？　じゃあそれは内緒にしておこうっと(^_^)