オーダーメイドメイクブラシケース オーシャンブルー
舞台やテレビ、広告などのお仕事をされている、ベテランのヘアメイクさんからご依頼をいただき、メイクブラシケースを作らせていただきました。
今回の一番のリクエストは、
お手持ちのブラシがすべて入るポケットを、
2段に重ねて作って欲しいという事。
キャリアを重ねるごとにお仕事の幅が広がって、増えてしまうブラシ達。
たくさん入るケースが欲しいけど、巻物のように長〜いのや、大きい物は使いづらい。2段のケースも使い勝手が良い物は見つからなくて、結局、2個持ちでお仕事をしながら理想のブラシケースを夢見ていらっしゃったそうなのです。
ブルーのグラデーションが大好きだから、きれいな青い色を使って、
内側は汚れにくい色と素材で、
表とカバーは柔らかくて手触りの良い革。
厚みのある太いブラシを入れるので、カバーの長さはたっぷり欲しくて、
形は、巻いて紐で留めるスタイル。
様々なご希望をうかがって、完成したのがこちら。
くるくる巻いても、3つ折りに平たくたたんでも、きれいに収まるように工夫しました。
角は丸いヘリ返し仕立てにして、大切なお洋服やいろいろなものにひっからないように。
パーツも丸いモチーフ。もちろんカラーは大好きなブルーのグラデーション。
パーツの断面もブルーの塗料で仕上げていますよ。
内側の生地は、目の細かいナイロンツイル。バッグに使う薄くて丈夫できれいな生地です。実際はこちらがメインですものね〜☆
しっかり立ち上がって整列しているポケットは、まるで小さい兵隊さんみたい。とってもお行儀が良くてかわいいです。
2段重ねのポケットが難しいのは、1段目と2段目でゆとりをどう変えて作るかですよね。
でもこれって、お洋服ならよくあるデザイン。ブラウスの前立てを飾る2段フリルとか、何段にもなったフリルのスカートとか、ここはそんなパターンを応用して制作しています。
今回作らせていただいて、一番に思った事。
普段、全く縁のないメイクブラシの(メイクブラシの使い方がよくわからないんです、、)ケースを作るにあたって、何度も実際に会ってお話しをさせていただいたんですけれど、
会うって、本当に大切ですね!
人は言葉だけで伝えているのではないんだなぁって、改めて改めて思いました。
彼女がそれを持った時、それを開いた瞬間、「あぁ こんな風に使うんだ‥」ってハッとしたり、お持ちになっている小物でこだわりポイントに気づいたり、雑談の中に意外な発見があったり、そして、表情から伝わるものが言葉以上にたくさんありました。
今はとても便利になって、離れていてもすぐ連絡が取れるし、海外に居たって顔を見て話す事が出来ますね。本当にすごいことです。
でも、実際に会う事で感じる何かを超えるものってないのです。
それは当たり前ですけど、すぐに連絡が取れるからって、最近少し忘れそうになっていました。
何度もお時間を作って下さったTさん、大事な事に気づかせてくれたメイクブラシケースに感謝です。
Tさんは、毎年年明けから春まで、1年で一番忙しい時期になるそうなのですが、「これで、お仕事頑張れそう!」と喜んでいただけて、私も嬉しい気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました。
私もたくさんの元気をいただいて、次の制作も頑張れそうです。
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