オーダーメイド 特別なピアノ演奏のためのコサージュ

大人の女性に似合う、シックなコサージュってどんなのがいいんだろう? なんて、思われた事はありませんか?

よく目にするコサージュは、大きなお花でパステルカラー、
でなければコットンやリネンのナチュラル系など、
お洋服に合う色が見つからなかったり、大げさで気恥ずかしかったり、なんとなくしっくりこなかったり、と思っていたのは私だけでしょうか?

今回ご依頼いただいたのは、大人の女性に似合う、ピアノの演奏会のための特別なコサージュ。
日頃のそんな思いもあり、心を込めて作りました。制作ストーリーをぜひご覧ください♪

お客様は落ち着いた雰囲気をお持ちの、知的な女性の方。
お召しになるドレスはブラッで、襟ぐりのデザインは深めのラウンドネックです。

「演奏中に気にならない高さで、襟ぐりに沿うようなデザインに出来ますか?」

「色は、ドレスに合わせたモノトーンで、輝きを添えるシルバーを組み合わせるのはどうかしら?」

ふと見ると、ご一緒していたカフェの壁が、ちょうどそんな配色じゃありませんか。

「わお~ こんなイメージが良いかもしれない~(ちょっとクリムトの絵の背景みたい・・・)」

早速、壁の写真を撮って帰りました。

そしてこの配色は、黒漆に螺鈿を組み合わせた東洋的のイメージもあるし、黒いグランドピアノのイメージにも重なる気がしますね・・・

派手なコサージュはイメージではないご様子でしたが、
大きな舞台でピアノを演奏されるのですから、落ち着いた雰囲気でも、華やかさは演出したいもの。

モチーフは、私が制作したコサージュの中で、薔薇のコサージュが一番好きとおっしゃっていたので薔薇で制作する事にしました。

やっぱり、薔薇は、「花の女王」ですものね。

9㎝の大きさの薔薇2輪をメインにした、縦長のシルエット。

黒いお花は変化と深みが出るように、3種類の素材で作りました。
シルバーの薔薇はラメ素材、
そして、キラッと光るダイヤモンド花芯と、ブラックの羽の組み合わせ。

高さが低めな分、胸元から肩先まで長さを出して、後ろからも、お花とフェザーが見えるようにしてみました。

こんな風にお花の配置を考えている時に思い出すのは、ランジェリーのパタンナーをしていた頃の事。

ランジェリーのデザインは、ほとんどレースの柄配置で決まるので、毎日、毎日、レースの図案とお花の配置ばかり考えておりました。

上下どちら向きにも使える配置は、その頃よく使ったテクニック。
同じレースでも、アイテムによって上下を変えると、違う顔になる面白さ!
どっちも美人になるように、考えるのがとても好きでした、

今、日常でこんなランジェリーはあまり着ませんよね?
私は全然です。

このコサージュは、上下だけでなく、お花もカーブも自在に動かせるので、合わせるドレスによってアレンジしていただけるようになっています。♪

お届けした時はとても喜んでいただけて、本当にうれしく思いました( ;∀;)

「私にはもったいないみたい♪」と言ってくださったのですが、
そんな事はありません!

私はただ作っているのではなく、いつもその方の、素敵なところを形にしてお届けしています。

それは、言葉には出来ないのに、作る物には込められるから本当に不思議。
私は「もの作りが好き」と思っていたけれど、その奥にあるのはそういう想いだったんだと、最近気づきました。

物を形作っていくのは、その方を、または自分を発見する旅のようなもの。
積み重ねていく過程で、忘れかけていた、気づかなかった素敵な何かを見つけられます。

それを、きれいな形にしてお届けしたい。

T様、今回はコサージュをご依頼いただき、ありがとうございました。
制作中の豊かな時間に感謝しております。

そしてもし、私にこんな旅のお供をさせてくださる方がいらっしゃったら、
こっそりお知らせくださるとうれしいです。

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