いろいろ作ってた!「マリアノ・フォルチュニ展」

今日から9月。皆様、どんな夏を過ごされたでしょうか?
私は、三菱一号館美術館で開催中の、「100年たっても、新しい。マリアノ・フォルチュニ 織りなすデザイン展」へ行ってきました。

フォルチュニは、19世紀末から20世紀初頭にヴェネツィアで活躍した、グラナダ生まれのスペイン人。
画家、版画家、舞台芸術家、写真家にしてデザイナーというマルチアーティストです。

彼の作品では、古代ギリシャスタイルのドレス「デルフォス」が有名ですが、
この展覧会では、デルフォスの以外にも多彩な作品がたくさん展示されていて、かなり見ごたえがありました。

ドレスやコート、テキスタイルの展示は、言うまでもなく素敵なものばかり。
彼の集めていた日本の染め型紙や資料も展示されていたので、作品と資料を見比べていると楽しさ倍増でした。

もちろん、様々な色、デザインバリエーションのデルフォスも見る事が出来ました。

当時は、コルセットでガチガチに締め上げるドレスが主流だったので、
このゆったりした、女性の自然なシルエットを美しく見せるドレスは衝撃的で、
「官能的すぎる」と言われ、上流階級の女性が自宅で着ていたそうです。

今の私の感覚だと、なんでこれが官能的なのか不思議で、コルセットガチガチの方がずっと官能的じゃないかなぁって思ってしまいますけど、
いかがでしょうか?

驚きはここからです。

見上げると、作品を照らすエキゾティックな釣りランプ。
「え、もしかしてこれも彼がデザインしたの?!」

不思議な形、不思議な模様、不思議な光・・・
ヨーロッパ文化とイスラム文化が交じり合うスペインの感性なのでしょうか。(↑私のポンコツ携帯の写真ではぜんぜん良さが伝わりませんが、めちゃ素敵です。)

写真の作品は、構図が、もうさすがとしか言葉がなくて、
「ひゃー これが芸術家の撮る写真なんだねー」と、研ぎ澄まされた美意識に圧倒されまくり。

そして、特にに良かったのは絵画作品。
どれも夢見心地になる美しさ!

デルフォスを作った人の描く絵は、やっぱりしなやかで美しくて、1枚1枚うっとり眺めても見飽きません。
彼自身は、「専門は画家である。」と語っていたそうなので、絵画の美しさは必見です。

これまで私は、フォルチュニは、ポールポワレと並んで、女性をコルセットから解放したデザイナーという認識でしかいなかったのですが、

 

デルフォスだけじゃなかった~

 

こんなにもいろいろ作っていた~

 

フォルチュニの、いろいろな切り口のクリエイティブを見られるとても面白い展覧会。
そして、意外に男性も多く、混んでいなくて見やすい展覧会でした。


女優のアンナ・チャンセラーが、ヴェネツィアの「フォルチュニ美術館」でデルフォスを見ている動画がありましたのでご覧ください。

ヴェネツィアへ旅行した時、こんな素敵な場所があるなんて知らなかったなぁ~
あ~ 宗教画の美術館よりここに行きたかったよ~

フォルチュニのお母さんに、
「あの女はお前を不幸にすると」反対されて、53歳まで結婚できなかった彼の奥さんもきれいです。

いやいや、奥さんがいたからデルフォスが作れたんでしょ・・・

思った以上の発見が盛りだくさんの「マリアノ・フォルチュニ展」は10月6日まで。
気になる方はぜひ、足を運んでみてくださいね♪

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